2019/06/13

映画『ローリング・サンダー・レヴュー 』

75~76年に敢行されたボブ・ディラン全米横断ツアーの75年の分のドキュメンタリー。最高に面白かった!ディランがこんなトルネードのようなライブツアーをしたことがあるなんて!ディラン自身がツアーバスの運転もして会場は小規模。前もって告知をせず、現地でビラを配って地元の人たちを呼んだのが凄い。

参加メンバーが豪華!アレン・ギンズバーグ、ミック・ロンソン、ロジャー・マッギン、ジョニ・ミッチェル、パティ・スミス、Tボーン・バーネット、サム・シェパードなどなど。詳しい人が見ればもっと沢山います。みんな若くてかっこいい!演奏シーンが多く、当時の貴重な映像もたっぷりでとても見応えがあります。ディラン本人や関係者の最近の証言インタビューも充実しています。さすがマーティン・スコセッシ監督。Netflix限定公開なのかな?必見です!

モリシーファンにとってもタイムリーな映画です。75年はジョニ・ミッチェルがモリシーがカバーした"Don't Interrupt the Sorrow"が入ったアルバム"The Hissing Of Summer Lawns"を発売した年です。その翌年のアルバムに収録された"Coyote"をディラン、ロジャー・マッギンと一緒にセッションしている貴重なシーンも見れます。当時のジョニのノリにのってる感じがよく分かります。

ディランはツアー中に「ハリケーン」というプロテストソングをリリースして歌っています。"Hurricane"の解説・歌詞対訳はこちらのブログが詳しいです。その歌の主人公ルービン・”ハリケーン”・ハンターのインタビューのところで、モリシーがカバーした63年の"Only A Pawn In Their Game"のリリックシートがちらっと写りました。"Only A Pawn In Their Game"の解説・歌詞対訳はこちらのブログが詳しいです
ちなみにモリシーが"Days of Decision"をカバーしたプロテスト・シンガーPhil Ochsは76年に自殺しています。この映画で改めて時代とアーティストとプロテストソングについて考えさせられます。

モリシーの自伝によると彼が最初にNYに行ったのも76年。モリシーは17歳。このライブツアーは観ていなさそうですが、NYで当時のアメリカ文化の特異なエネルギーを肌で感じたことでしょう。
★Netflixの視聴はこちら:

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